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放下(ほうか)

「ほうげ」とも。もとは禅宗で一切の執着を投げすてること,またその僧。室町~江戸初期に流行した見世物的大道芸。中国渡来の散楽(さんがく)の技も継承する。演者の多くは禅僧きどりで放下僧と称し,ササラやコキリコを鳴らして歌舞・手品・曲芸を演じた。僧形で烏帽子(えぼし)を被り笹を背負うなどの異形の姿をし,正統仏教は彼らを偽装仏教者として罵倒した。江戸初期には,俗人が放下師として活動し歌舞伎とも交流したが,中期以降は衰退し門付芸人である辻放下(つじほうか)として続いた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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