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忌部(いんべ)

古代の部民。のちには斎部とも記す。諸国に分布したが,紀伊の忌部は中央の忌部氏に直属し,阿波・讃岐の忌部は国造を介して大和朝廷の官司に所属したという。律令時代には忌部姓の人々や忌部郷が阿波・越前・紀伊・出雲・上総国に分布。斎部広成の「古語拾遺」によると,彼らは天皇のため正殿をたて,鏡・玉・矛・盾・木綿(ゆう)・麻布・竿(ほこざお)を貢し,大嘗祭(だいじょうさい)に奉仕した。「延喜式」によると,忌部は践祚(せんそ)大嘗祭で重要な役割をはたした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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