院近臣(いんのきんしん)

院・女院(にょいん)の身辺に近侍した上中級廷臣。院庁・女院庁の職員として院中の庶務をつかさどるとともに，多くは受領(ずりょう)を歴任することでえた富により，院政を経済面から支えた。代表的な院近臣として，白河院政の藤原顕隆(あきたか)・高階為章(たかしなのためあき)，鳥羽院政の藤原顕頼(あきより)・藤原家成(いえなり)，後白河院政の藤原信頼・藤原隆季(たかすえ)らがあげられる。 (山川 日本史小辞典（改訂新版）, 2016年, 山川出版社)