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色絵(いろえ)

陶磁器の加飾法の一つで,透明釉のかかった陶磁器の釉面に,各種の絵具を使って文様を焼きつける技法。昭和期に入ってからの造語で,江戸時代以来,伊万里焼では赤絵,京都では錦手(にしきで)とよんだ。あらかじめ高火度で透明釉のかかった無地陶磁器を本焼きしておき,特別の絵具で絵付して,低火度の錦釜(きんがま)で焼きつける。たとえば伊万里焼では,赤は酸化鉄の粉末と鉛ガラスを混ぜて作り,緑・黄・紫などは鉛釉を基本に,銅・鉄・マンガンなどで呈色した釉を上絵具に利用。その華やかな効果は,江戸時代以来の赤絵の名称よりも本質をいいあてているため,第2次大戦後,色絵の称が普及した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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