1. 用語
  2. 日本史 -い-
  3. 稲生若水(いのうじゃくすい)

稲生若水(いのうじゃくすい)

生没 1655~1715.7.6 稲(とう)若水とも。江戸中期の本草家。名は宣義,字は彰信,通称正助。山城国淀藩永井氏の儒医稲生恒軒の子。江戸生れ。父に医学を,福山徳順に本草学を学ぶ。主家除封のため流浪して京都に移り,1693年(元禄6)加賀国金沢藩主前田綱紀に儒者役として仕え,その命により「庶物類纂」の編纂を行うが,未完のまま病没。その間,隔年詰の出仕が許されたため,金沢にいるとき以外は京都に開塾して本草学を講義。門人に松岡恕庵(じょあん)・野呂元丈(げんじょう)・丹羽正伯(にわしょうはく)・内山覚仲(かくちゅう)ら著名な本草家がおり,本草学の発展に大きく貢献した。著書「庶物類纂」前編362巻,「炮炙(ほうせき)全書」「食物伝信纂」。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう