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伊奈忠次(いなただつぐ)

生没 1550~1610.6.13 江戸前期の代官頭。通称熊蔵。備前守。忠家の長男。三河国小島(おじま)生れ。1579年(天正7)徳川家康の嫡男松平信康の自殺後,一時堺へ出奔したが,82年に復帰。90年徳川氏の関東入国後,武蔵国小室(現,埼玉県伊奈町)・鴻巣の内に1万石を給された。小室に陣屋を構えて関東郡代となり,検地,知行割,新田開発,交通制度の整備,水利・治水事業,諸産業の奨励に貢献し,甲斐代官を兼任するなど,その支配領域は関東から甲斐・伊豆・駿河・遠江・三河・尾張諸国に及んだ。関八州の検地を実施し,備前検地と称され,伊奈流の地方(じかた)農政仕法として,のちの幕府農政の基本となった。また備前堀を開削した。子孫は1792年(寛政4)まで関東郡代を世襲。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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