伊都国(いとこく)
「魏志倭人伝」に記される邪馬台国(やまたいこく)連合の1国。中心的位置を占め,朝鮮半島の帯方(たいほう)郡からの使いはここにとどまり,先へは赴かなかったらしい。伊都国を境に倭人伝の旅程記事に変化のみられることから,以後の国々への道筋は,直線的に読むのでなく,伊都国を中心に放射状に読むべきであるとする説がある。またここには一大率(いちだいそつ)がおかれ,諸国を検察する任務を負い,畏(おそ)れられた。筑前国怡土(いと)郡(現,福岡県糸島市)に所在したとみられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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