一紀すなわち12年に1度班田を行うこと。6年ごとの班田収授は早くも奈良時代半ばから施行がしだいに困難となったが,794年(延暦13)の造籍にもとづく班田の実施は次の造籍年である800年まで遅延した。そこで班田を1回省略することでその打開を図ろうと,801年に発令されたのが一紀一班の最初である。のち班田法の維持のため,834年(承和元)に畿内に,902年(延喜2)には全国に発令されたが,実効性はなかった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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