五日市憲法草案(いつかいちけんぽうそうあん)
千葉卓三郎(たくさぶろう)の起草した私擬憲法。正式名称は日本帝国憲法だが,東京近郊の五日市(現,あきる野市)住民の学習活動のなかで起草されたので,こうよばれる。1881年(明治14)作成。国帝(天皇)は神聖不可侵とされ,立法・行政・司法を総括し,軍を総督する。国会は民撰議院・元老院の二院制で,立法や租税徴収・財政のほか,憲法・条約の議定にも権限が及ぶ。議院内閣制を定め,国民の権利と自由の規定は詳細で,範囲の広い点が特色。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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