一乗谷城(いちじょうだにじょう)
戦国大名朝倉氏が代々の本拠とした城。福井市の東を流れる足羽(あすわ)川の支流,一乗谷川に沿った地にある。標高約470mの山頂に連続竪堀や堀切・土塁で構成された山城を構え,西山麓の川沿いに上城戸(かみきど)と下城戸をもった城下町が展開する。城下町は城戸の外の安波賀(あばが)まで延びていたと推定される。周辺には槙山(まきやま)城などの支城があった。城下町中心部では,朝倉館をはじめ武家屋敷や商職人層の屋敷地の発掘調査で,戦国期の日用品が多数出土。朝倉氏が本拠をこの地に定めたのは,15世紀後半とされる。100年5代の繁栄ののち,1573年(天正元)織田信長により灰燼に帰した。一乗谷朝倉氏遺跡は国特別史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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