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石山寺縁起(いしやまでらえんぎ)

観音霊場として知られる近江国石山寺の草創縁起と利生譚(りしょうたん)33段からなる絵巻物。7巻。正中年間(1324~26)に王道回復と仏家隆盛を祈って制作が始まったが,正中の変などの政情のため複雑な経緯をたどり,約500年後に7巻となる。第1・2・3・5巻は14世紀,詞書(ことばがき)・絵とも筆者に諸説ある。第4巻は1497年(明応6),詞書は三条西実隆(さねたか),絵は土佐光信。第6・7巻は1805年(文化2),詞書は飛鳥井(あすかい)雅章,絵は谷文晁(ぶんちょう),松平定信が後援。縦33.7cm,横1361~1927cm。石山寺蔵。重文。詞書のみの杲守(こうしゅ)筆「石山寺絵詞」(京都国立博物館蔵)と,1655年(明暦元)頃旧本を模写した新縁起5巻(石山寺蔵)も残る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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