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胆沢城(いさわじょう)

陸奥国におかれた古代の城柵。岩手県奥州市水沢区にあり,北上川・胆沢川が合流する沖積地に位置する。胆沢は蝦夷(えみし)の拠点として8世紀後半から征討の対象となり,801年(延暦20)征夷大将軍坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が制圧し,のち蝦夷の首長阿弖流為(あてるい)らの降伏をみた。胆沢城は,802年に田村麻呂が造胆沢城使となって造営し,それにともない多賀城にあった鎮守府(ちんじゅふ)が移されて,陸奥国北部を支配する政治・軍事の拠点となった。源頼朝は1189年(文治5)「伊沢郡鎮守府」で吉書始(きっしょはじめ)を行った。遺構は国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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