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イエズス会日本年報(イエズスかいにほんねんぽう)

「耶蘇会日本年報」とも。イエズス会の日本におけるキリシタン年次布教報告書。ザビエルの日本布教以来,書簡形式で布教報告(「イエズス会士日本通信」)が行われたが,形式の違いや内容の矛盾から,欧州での誤解や混乱のもとになっていた。このため,1579年(天正7)来日した巡察師バリニャーノによって整備された通信制度の報告集である。報告は各地の教会から地区長をへて(準)管区長へ送られ,まとめられて欧州へ送付された。邦文史料の欠如を補う点で貴重だが,イエズス会による編纂物である点は考慮されなければならない。この制度は1626年(寛永3)まで続いた。一部が「新異国叢書」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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