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カンボジア

インドシナ半島南部の国。漢字表記は柬埔寨。9~13世紀にアンコールを首都とする王朝,真臘(しんろう)国が栄え,アンコール・ワット寺院が築かれたが,15世紀には衰退。16世紀にはプノンペンなどに日本町が建設された。1863年フランスの保護国となったが王制は形式的に維持された。1941年日本軍が南部仏印に進駐,45年日本軍の支持でシアヌーク王がカンボジア独立を宣言したが,日本の敗戦で消滅。53年完全独立してカンボジア王国が成立した。70年親米派のロン・ノル将軍が王制を倒しクメール共和国を樹立。しかし,左派・右派の武力対立に加え,ベトナム戦争後のベトナム軍の侵入もあって,長い内戦を展開した。91年国連の仲介で和平協定が成立。4派で構成するカンボジア最高国民評議会(SNC)が発足,13年間の内戦が終結した。93年国連監視下で総選挙を実施,新憲法を採択し,立憲君主制のカンボジア王国が成立。国王はシハモニ。日本との関係は,51年(昭和26)9月,対日講和条約に署名。54年対日賠償請求権放棄に対応して,57年日本は15億円相当の無償経済・技術協力を表明。92年から国連カンボジア暫定行政機構(UNTAC)代表として明石康が活動。国連平和維持活動に自衛隊が参加した。首都プノンペン。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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