関東都督府(かんとうととくふ)
1906年(明治39)8月から19年(大正8)4月までおかれた関東州・南満州鉄道付属地の行政機関。関東総督府にかわる平時命令の行政機関として,06年8月1日公布の関東都督府官制により9月1日に設置。長官の関東都督は陸軍大将・中将から任命され,部下軍隊の統率,外務大臣監督下の政務統理,特別委任による清国地方官憲との交渉管轄,関東都督府令の発布などの権限があった。都督府は旅順におかれ関東州の管轄,南満州鉄道路線の保護・取締り,同会社の業務監督にあたった。初代都督は陸軍大将大島義昌(よしまさ)。数次の官制改正をへて,19年関東庁官制が実施され,陸軍部は関東軍司令部,民政部は関東庁となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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