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関東進止所領(かんとうしんししょりょう)

鎌倉時代,関東御領以外で幕府が御家人を地頭職や荘官職に任じた所領。狭義の関東御成敗地にあたる。源頼朝は挙兵以後,敵対した武士の所領を没収,そこに地頭を配置した。1185年(文治元)末には「諸国荘園に平均に」地頭職をおくことを朝廷に認めさせたが,朝廷側の反撃にあって,翌年には地頭の任命は謀反人の没収地に限ることになった。89年の奥州合戦や1221年(承久3)の承久の乱後には,大量の没収地に地頭が任じられた。殺害・強盗など犯罪人の没収地や,重大犯罪発生のおそれのある地域にも地頭をおいた。地頭職のほか,下司(げし)職・公文(くもん)職・名主(みょうしゅ)職がおかれる場合もあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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