1. 用語
  2. 日本史 -か-
  3. 官奏(かんそう)

官奏(かんそう)

太政官が天皇に奏聞して勅裁を請うこと。太政官奏。令制では大納言が奏上する論奏(公卿らが発議)・奏事(諸司が発議して公卿が審議)や,少納言の便奏(尋常奏)をいうが,平安朝では一般に,結政(かたなし)から南所(なんしょ)・陣座(じんのざ)での弁官申政(南所申文(もうしぶみ)・陣申文)へと上申されてきた諸司・諸国の上申文書を,大臣が奏上し最終的な勅許をうける儀式をさす。その儀は,(1)陣座での覧文の儀(文書の確認),(2)清涼殿(または紫宸殿)での大臣(または大中納言)による奏上(結申(かたねもうし)),(3)裁許をうけた大臣が陣座にもどり,史に伝宣(奏報)する,の3儀からなる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう