弁官下文(くだしぶみ)とも。太政官の上卿(しょうけい)の宣(命令)をうけて弁官が発給する文書。「左(右)弁官下」で書き出してその下に充所を記し,本文の後の日付の下に史,奥に弁官(1人)が位署する様式。通常の事項は左弁官,凶事は右弁官の下文を用いた。捺印など複雑な手続きのいる太政官符・牒にかわり,9世紀半ばから出現するが,11世紀半ば以降,弁官の事務処理機能の強化で官宣旨の数と重要性が増大した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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