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勧進帳(かんじんちょう)

歌舞伎狂言。3世並木五瓶(ごへい)作,4世杵屋六三郎作曲。1840年(天保11)3月江戸河原崎座初演。兄源頼朝と不和になり都をのがれた義経一行は,奥州へ落ちる途中,安宅(あたか)関で関守富樫(とがし)に止められる。弁慶は白紙の巻物を東大寺の勧進帳といって読みあげ通行を許されるが,あとに従っていた義経をみとがめられる。弁慶が義経を杖で打つのをみた富樫は,心を打たれて一行を通す。7世市川団十郎が歌舞伎十八番の一つとして本曲を初演した。原作は能「安宅」で,能舞台を模した大道具・衣装をはじめてとりいれた点でも画期的な曲。9世団十郎が演出を洗練させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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