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灌頂歴名(かんじょうれきみょう)

「灌頂記」とも。812年(弘仁3)と翌年,高雄山寺(現,京都市の神護寺)で空海が,求法の人々に真言の灌頂を授けた折の受法者名簿。大部分は空海の書。素紙の巻子本。受法者名の下に,各人が学んだ寺名・得仏名が注記される。のべ166人が記され,そのなかに最澄や和気真綱(わけのまつな)・仲世兄弟の名があり注目される。その書は,唐の顔真卿(がんしんけい)の影響が強くみられるものの,にわかの間に書かれ空海風の真髄が発揮されている。神護寺蔵。縦28.8cm,横266.1cm。国宝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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