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勘定奉行(かんじょうぶぎょう)

江戸幕府の役職。勘定奉行・勘定頭の名称は室町中期以降各大名家でみられ,江戸幕府でも元禄年間までは勘定頭とよばれた。寺社奉行・町奉行とともに三奉行と称され,評定所の構成員。勘定所の最高責任者として幕府の財政一般を担当し,幕領の租税徴収事務のほか,全国の幕領と関八州の私領の訴訟を担当した。定員は4~5人で,うち1人は道中奉行を兼帯。江戸初期には老中がのちの勘定奉行の職掌を統轄し,その下に実力のある会計担当者がいたが,1642年(寛永19)農政と財政部門が合一して勘定頭制が成立した。役高3000石,のちに役金300両が給されるようになった。老中支配,芙蓉間(ふようのま)席。配下には勘定組頭・勘定・支配勘定などの勘定所構成員のほか,郡代・代官・蔵奉行・金奉行・漆奉行・川船改役などがいた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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