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環濠集落(かんごうしゅうらく)

弥生時代の特徴的な集落形態の一つ。集落の周囲を濠(溝)で取り囲む。ときには二重三重に溝をめぐらせたり,柵列や土塁・逆茂木(さかもぎ)を設けた遺跡もある。弥生初期に出現し,弥生時代を通じて九州地方から関東地方にかけて分布。韓国でも同様の遺跡が発見されており,環濠集落の成立にはそれとの関係が考えられる。外敵の侵入を防ぐための防御的な機能や,高地性集落とともに弥生時代の軍事的な緊張状態を反映する遺跡と考えられている。佐賀県吉野ケ里遺跡,福岡県板付遺跡,大阪府池上曾根遺跡,愛知県朝日遺跡,静岡県伊場(いば)遺跡,神奈川県大塚遺跡などが著名。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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