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勘合(かんごう)

室町時代,中国の明の皇帝から日本国王(足利将軍)に与えられた渡航証明書。中国では軍事,外国交通,銭糧の収支,官吏の公務出張の証明書である割符(わりふ)をさす。明代には,日本以外にもシャム・占城(チャンパ)(ベトナム南部)などの国王に与えられた。日本に対しては,皇帝の代替りごとに明政府の礼部(れいぶ)が発行。日本の2字をわけた日字号勘合百道・本字号勘合百道・日字号底簿二扇・本字号底簿二扇が作られ,日本には本字号勘合と日字号底簿が送付された。遣明船が勘合をもって入明すると,寧波(ニンポー)の浙江市舶司(せっこうしはくし),北京の礼部で底簿と照合検査され,礼部が没収する。料紙は縦1尺2寸,横2尺7寸で「本字壱号」などの文字が半印されている。勘合符の称は,江戸時代以降に用いられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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