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寛永寺(かんえいじ)

東京都台東区にある天台宗の寺。東叡山円頓院と号す。天海が3代将軍徳川家光に進言し,江戸城の鬼門にあたる上野忍岡(しのぶがおか)に比叡山にならって伽藍を建立。1625年(寛永2)幕府の助力のもとに本坊が完成した。54年(承応3)後水尾天皇の皇子守澄(しゅちょう)入道親王が3世として入山。以来天台座主を兼ねた日光山輪王寺門跡(りんのうじもんぜき)が住持する寺となり,天台宗の実権を握った。増上寺とともに徳川家の菩提寺となり,家綱・綱吉・吉宗・家治・家斉(いえなり)・家定6代の将軍と夫人の廟が設けられる。寺領は1万余石に及び,広大な寺域には諸大名によって多くの堂舎が建立された。1868年(明治元)戊辰戦争で彰義隊の拠点となり,戦火で多くを焼失。のち寺域の大半が上野公園となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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