貫(かん)
�@貨幣の単位。銭貨1000文(1貫文(かんもん)),または銀貨1000匁(1貫目(かんめ))の称。後者は重量による。中国古代の制度に由来。日本で銭貨1000文を1貫というのは,和同開珎(わどうかいちん)がはじめて鋳造された和銅年間にまでさかのぼる。調銭の事例はすべて1貫を単位とし,1貫ごとに(あるいは100文の緡(さし)10個を束ねて)荷札を付した。長屋王家木簡(和銅~霊亀年間)にも1貫の緡の付札の実例がある。なお九六銭(くろくぜに)計算の場合には,銭貨960文で1貫とした。�A〆とも。匁(もんめ)の1000倍に相当する重量の単位。中国で貨幣1000銭(文)の単位としたことからおこり,日本の重量の単位となった。近世では1貫が約3.74kgに相当したが,1891年(明治24)の度量衡法でメートル法を基準として,1貫を3.75kgと定め尺貫法の基本単位とした。1959年(昭和34)から計量法により商取引上の使用が禁止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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