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瓦葺(かわらぶき)

瓦で屋根を葺くこと。飛鳥時代に中国・朝鮮半島から寺院建築とともに本瓦葺が伝来し,宮殿・住宅建築などにも広まった。この本瓦葺は雨水を流す平瓦とその接ぎ目をふさぐ丸瓦からなり,野地(のじ)の上に土をおいてまず平瓦を上下に半分以上重ねて軒先から順次葺きあげ,ついで丸瓦を尻の玉縁(たまぶち)で重ねて葺く。丸瓦に玉縁がなく尻幅が狭められていて直接重ねて葺くものは行基(ぎょうき)葺といい,主として古代に一部の建物で用いられた。江戸時代に考案された桟(さん)瓦葺は平瓦と丸瓦を一体化し,重なりを少なくして軽量化・簡便化したもので,民家にも広く普及した。近代初めには西洋から洋瓦葺が入った。瓦葺は茅(かや)葺・板葺などにくらべて耐用年限が長く,防火性能が高い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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