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河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)

生没 1816.2.3~93.1.22 幕末~明治期を代表する歌舞伎作者。江戸日本橋生れ。本名吉村芳三郎。俳名其水(きすい)。別号古河黙阿弥。1835年(天保6)5世鶴屋南北に入門。勝諺蔵(げんぞう)・柴晋輔(しんすけ)をへて43年2世河竹新七を襲名し,立作者となる。安政~慶応期には4世市川小団次と提携して生世話物(きぜわもの),ことに白浪物の名作をうみ,一方では歌舞伎の音楽演出を進展させた。明治期には唯一の大作者として活歴物・散切物(ざんぎりもの)・松羽目(まつばめ)物なども手がけ,81年(明治14)引退を表明,「もとのもくあみ」になる意味で黙阿弥と改名したが,実際は最晩年まで執筆を続けた。「最後の狂言作者」「江戸歌舞伎の大問屋」とよばれ,作品数360余編。「黙阿弥全集」全28巻。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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