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家老(かろう)

大名家の最上級家臣で藩政を総理する最高の職制。戦国大名のもとで家政を主宰する者を老名(おとな)・年寄・家老というようになって職制が確立。江戸時代に入ると,藩によっては年寄・宿老・老(おとな)とも称した。多くは藩主の一族や譜代の重臣から任じられ,数人から十数人でなり,月番合議制によって藩政を執行した。江戸幕府も最初は家老・年寄と称していたが,寛永10年代に老中を設置して,家老の称を廃した。また幕府は,徳川一門の取立に際して付家老をおいて政務を勤めさせた。家康に命じられた名古屋藩の成瀬正成・竹腰正信はその代表例。諸藩では,参勤交代の制度化によって,江戸家老がおかれて国家老と藩政を分掌した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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