枯山水(かれさんすい)
古くは「こせんずい・からせんずい・こせんすい」とも。日本庭園の一様式。水を素材として用いずに,水のある感じを象徴的に表現した庭。「作庭記」には「池もなくやり水もなき所に石をたつること」とあり,野筋(のすじ)や築山(つきやま)の裾などに石を立てた部分のよび名であった。15世紀末に完成したと考えられ,従来の築山泉水庭を基本にした風景画的なもの(大徳寺大仙院庭園),風景や事物の象徴をこえて抽象的な構成をとるもの(竜安寺(りょうあんじ)方丈庭園),両者を折衷したものに類別される。造形の多様性,管理の容易さによって現代に至るまで多用される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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