唐破風(からはふ)
破風の一形式で,中ほどがもり上がり左右がほぼ水平となる反転曲線をもつもの。門や向拝(こうはい)・玄関・車寄(くるまよせ)などに用いられる。門の屋根を唐破風とした場合はとくに唐門とよび,安土桃山時代の本願寺唐門(京都市)などが著名。唐破風を軒の一部にとりつけた場合は軒唐破風といい,神社本殿・拝殿や城の天守閣などに多くみられる。鎌倉時代の石上(いそのかみ)神宮摂社出雲建雄(いずもたけお)神社拝殿(奈良県天理市)や円成寺宇賀神社本殿(奈良市)は古い例。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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