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神谷寿禎(かみやじゅてい)

生没年不詳。「神屋」とも。戦国期の博多の貿易商人・鉱業家。神屋氏の系譜では主計(かずえ)の子とするが疑問。1526年(大永6)石見国銀峰山清水寺に参詣して銀鉱を発見し,出雲国鷺浦の銅山主三島清左衛門と共同して坑道を開いたと伝える。これが石見大森銀山の発見である。はじめ船で銀鉱石を博多へ運んでいたが,33年(天文2)に博多から吹工宗丹と桂(慶)寿をともない,銀山での銀の精錬に成功。このとき,朝鮮からはじめて灰吹(はいふき)法を導入したとされる。灰吹精錬法は江戸時代に各地の鉱山で使用された。38年には風待ちのため博多の竜華院に滞在中の遣明副使の策彦周良(さくげんしゅうりょう)を訪れ,贈物をしている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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