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壁書(かべがき)

法令・規則の公示方法,または壁書の形式で公布された法令。法令を木・紙に書いて官庁の壁・門に張るか掛ける。古くは9世紀の大同年間に朝廷の官吏の執務規則を壁書の形式で公示した例がある。はじめは特定の関係者に示す性格が強かったが,嘉吉(かきつ)の徳政令が管領や政所などに壁書されたように,のちには一般の人々に公布する方法となる。建武政権・室町幕府・江戸幕府は公布した規則・法令を官庁に壁書しており,「管領并政所壁書」など室町幕府公布の壁書を官庁別に集成した法令集もある。寺院で寺僧の評議になる規則を壁書したり,惣村の村掟が壁書の形式をとる例も多い。守護大名の大内氏は「仍壁書如件(よってかべがきくだんのごとし)」などの書止文言をもつ単行法令を発布した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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