株仲間(かぶなかま)
江戸時代,幕府や藩から株札の交付を認められ,営業権・独占権を保証された同業・同職の共同組織。領主の政策によって結成を命じられた御免株と,仲間からの出願によって株立てを認められた願株があり,冥加金(みょうがきん)の上納や仲間名前帳の提出が義務づけられていた。近世初期から株仲間化されていたのは,貿易統制や警察的取締りを目的とした御免株だけであった。18世紀になって,江戸では幕府が享保期に,奢侈禁止や物価引下げのため諸職人や諸問屋に仲間を結成させた。またおもに仲間の側からの出願によって,大坂と京都では明和・安永期に,江戸では文化年間に多くの願株が成立した。天保の改革で株仲間は解散を命じられたが,1851年(嘉永4)に再興令が出され,株数は増加した。72年(明治5)明治新政府によって廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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