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狩野正信(かのうまさのぶ)

生没 1434?~1530.7.9? 室町時代の画家。狩野派の祖。号は性玄・祐勢。大炊助(おおいのすけ)を称し,越前守・法橋(ほっきょう)となる。出身は不明だが,伊豆を郷国とする狩野一族とみられ,上総の狩野氏の説もある。記録上の初見は,1463年(寛正4)の相国寺雲頂院の壁画制作で,やがて小栗宗湛のあとを継いで幕府の御用絵師になったと推定。83年(文明15)には将軍足利義政の東山殿襖絵(ふすまえ)「瀟湘(しょうしょう)八景図」を描いた。96年(明応5)までの活動が知られるが,その間に記録される画事は多様で,仏画・肖像画・障壁画,さらには位牌入泥にまで及ぶ。和漢の幅広い領域をこなし,狩野派発展の基礎を築く。遺品に「周茂叔愛蓮(しゅうもしゅくあいれん)図」(国宝)「布袋図」「山水図」。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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