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金沢文庫(かねざわぶんこ)

北条(金沢)実時が武蔵国六浦(むつら)荘金沢村(現,横浜市金沢(かなざわ)区金沢町)の別業内にたてた文庫。北条義時の孫で鎌倉幕府の要人だった実時は,好学の士としても知られ,彼に始まる金沢氏は北条氏の有力庶家として鎌倉後期に繁栄,文庫も発展した。実時の孫で金沢氏で唯一執権に就任した貞顕のときが同氏および文庫の最盛期。幕府滅亡後は金沢氏の創建した称名寺が経営にあたったがしだいに衰退。現在は神奈川県立金沢文庫として再興。金沢貞顕書状をはじめ幕府関係文書を多数所蔵し,鎌倉幕府末期の政治史研究に欠かせない史料群である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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