鐘淵紡績争議(かねがふちぼうせきそうぎ)
1930年(昭和5)鐘淵紡績の各工場におこった争議。鐘紡は家族主義の労務管理で知られていたが,昭和恐慌の折から,第1次大戦当時から支給していた戦時手当の廃止を通告。それに反対して4月10日,総同盟の指導をえた大阪・京都の工場労働者がストライキに突入,ついで兵庫工場にも波及した。親を利用した会社の切崩しに対抗し,全国の労組・無産政党の支援のもとで争議を続行。6月5日,労働側の有利に解決した。大阪・京都両工場では総同盟系の組合支部が組織された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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