仮名垣魯文(かながきろぶん)
生没 1829.1.6~94.11.8 幕末・明治前期の戯作者・新聞記者。本名野崎文蔵。江戸生れ。1860年(万延元)に「滑稽富士詣」で売りだし,明治維新後は「西洋道中膝栗毛」「安愚楽鍋(あぐらなべ)」で,維新後の文学空白期を埋めた。72年(明治5)三条教則の通達の際,山々亭有人(ありんど)と「著作道書キ上ゲ」を上申,戯作者の限界を露呈した。75年「仮名読(かなよみ)新聞」を創刊,「高橋阿伝夜刃譚(おでんやしゃものがたり)」などの毒婦・悪婦もので読者を魅了した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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