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活歴物(かつれきもの)

9世市川団十郎によって行われた時代物の一種。1878年(明治11)演劇改良を主張する依田学海(よだがっかい)らの発言「(時代物は)活きたる歴史ならざるべからず」を仮名垣魯文(かながきろぶん)が「活歴」と揶揄(やゆ)したことに由来。従来の史実無視・荒唐無稽(こうとうむけい)を廃し,時代考証の正確を期し,歴史上の人物を実名でだすなどの新風をもたらしたが,一般に人気は低く,明治20年代になって9世の活歴熱は急速にさめた。おもな作者として河竹黙阿弥がかかわる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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