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桂川甫周(かつらがわほしゅう)

生没 1751~1809.6.21 江戸後期の蘭方外科医。桂川甫三(ほさん)の子で桂川家4代目。名は国瑞(くにあきら),字は公鑑,号は月池。江戸生れ。天性の鋭敏さとすぐれた才能をうたわれ,1769年(明和6)19歳で奥医師,94年(寛政6)医学館教授。1775年(安永4)来日の植物学者ツンベリと親交を結ぶ。前野良沢・杉田玄白らとともに「解体新書」の翻訳に参画。世界地理にも深い関心をもち,92年に送還された大黒屋光太夫の陳述から「北槎聞略(ほくさぶんりゃく)」を著し,「魯西亜(ロシア)志」を訳述。弟子に吉田長淑。実弟は森島中良(ちゅうりょう)。医学館多紀元孝の長男道訓を養子に迎えた。顕微鏡をはじめて医学に応用し「顕微鏡用法」を著す。ほかに翻訳「地球全図」「和蘭薬選」。なお「和蘭字彙」の編著者である桂川家7代国興(くにおき)も甫周を称した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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