勝手方(かってかた)
江戸幕府勘定所の分課の一つ。1721年(享保6)に勘定奉行は司法を扱う公事方(くじかた)と財政事務を扱う勝手方にわけられたが,2年後には勘定所についてもそれまでの上方・関東方という分課を廃し,新たに5分課が設置された。そのうちの勝手向納払御用が勝手方の前身と推測される。はじめ定員は勘定衆7人だったが,その後徐々に増加し,1859年(安政6)には組頭4人・勘定衆100人が配置された。職務も細分化され,この時点で御勝手方改方・積り方掛など22の掛が存在した。租税の徴収,金銀米銭の出納,三季切米の支給,張紙値段の吟味,貸付,金銀座などに関する事務を扱った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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