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学館院(がっかんいん)

学宦院・学官院とも。橘氏の氏院(うじのいん)。嵯峨太皇太后橘嘉智子(たちばなのかちこ)と右大臣橘氏公(うじきみ)の姉弟が,847年(承和14)以前に橘氏の学生(がくしょう)のために創立し,964年(康保元)橘好古(よしふる)らの奏状で大学別曹として公認された。所在は平安京右京3条1坊16町という。橘氏の学生は学館院に寄宿し,大学に登校して授業をうけ,各種の任官試験をうけたり,年挙(ねんきょ)によったりして官界に入った。職員には別当以下があり,橘氏一門から寄付された荘園・封戸(ふこ)などを財源として運用したのであろう。1147年(久安3)にはすでに荒廃しており,同年に復興計画がたてられたが中止となったらしい。学館院別当の職,年挙,学館院領荘園は中世まで存続した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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