笠置山の戦(かさぎやまのたたかい)
1331年(元弘元)山城・大和両国の境にある笠置寺(現,京都府笠置町)に拠った後醍醐天皇や反鎌倉幕府軍と幕府軍との戦。4月,吉田定房の密告によって天皇の倒幕計画が察知され,近臣日野俊基(としもと)・文観(もんかん)らも幕府に逮捕・処罰された。8月24日,武力蜂起の道を選んだ天皇は京都を脱出,27日,笠置山に入った。六波羅軍の数度の攻撃は,険しい地形を利用した強力な抵抗によって失敗したが,9月,大仏(おさらぎ)貞直・金沢貞冬・足利尊氏らの率いる大軍の参戦を得て,28日,これを陥れた。天皇は多賀有王山(現,京都府綴喜(つづき)郡)付近で捕らえられ,京都に送還された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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