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蜻蛉日記(かげろうにっき)

平安時代の日記文学。3巻。藤原道綱母作。最終的には974年(天延2)以後の成立であるが,段階的な成立が推定される。藤原兼家との結婚生活を中心とした21年間の記録。上巻は954~968年(天暦8~安和元),中巻は969~971年(安和2~天禄2),下巻は972~974年(天禄3~天延2)。一夫多妻の社会で,玉の輿とはいえ夫の愛情を独占できず,多くの子供を生んだ他の妻に圧倒される嘆きを記す。自分の人生を家集としてではなく日記形式で回想した最初の作品であり,「源氏物語」への影響も大きい。「日本古典文学全集」「新潮日本古典集成」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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