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学生(がくしょう)

古代の学校で学んだ学生。令制では,中央の大学に大学生,地方の国学に国学生がおかれ,大宰府の府学にも学生がいた。そのなかで最も重要なのは大学生である。正規の有資格者は五位以上の貴族の子弟,東(やまと)・西(かわち)の史部(ふひとべ)の子であったが,六~八位の官人の子の志望者にも入学が認められた。入学年齢は13歳以上16歳以下と定められ,式部省が聡明な者を選んだ。大学生は主体となる学生400人と算生(さんしょう)30人であった。学生は博士・助教のもとで経学(けいがく)中心の学習を行い,秀才・明経(みょうぎょう)・進士(しんし)の試験に備えたが,実際の受験者はごく少数で,他は出仕以前の教養取得という程度であったらしい。728年(神亀5)に秀才・進士に対応する文章生(もんじょうしょう)が新設されると,明経のみと対応することになったが,その後も学生の語は用いられたので,明経生の語は経学分野を学ぶ学生を意味したものであろう。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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