部曲(かきべ)
「うじやつこ・かきのたみ・かき」とも。令制以前に豪族の支配下にあった隷属民。646年(大化2)の改新の詔において廃止が宣言されたが,実際には675年(天武4)に廃された。その間,664年(天智3)の甲子の宣(かっしのせん)で家部(やかべ)とともに定められた民部(かきべ)は部曲のことで,豪族の私的支配下にあった部曲が,このときはじめて朝廷に把握されることになったと考えられる。部曲は廃止された後,律令制下では公民とされた。なお中国にも部曲(ぶきょく)という私的隷属民が存在したが,日本とは違い賤民身分であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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