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花押(かおう)

押字(おうじ)・書判(かきはん)・判形(はんぎょう)・花書(かしょ)とも。文書の差出人が,本人独自の象徴として書き加える一種のサイン。文書に本人の名前を書くことを自署(じしょ)といい,やがてこれをくずして草書で書くようになり(草名(そうみょう)),さらに字として読みとれないほど記号化されて花押がうまれた。平安末期には定着したと考えられる。自署の代用として発達したため,名前と花押がともに書かれることはないのが原則だったが,やがて名前と花押を連記する者が現れて広く行われた。名前とまったく関係ない字や形を記号化したものもある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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