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花営三代記(かえいさんだいき)

「武家日記」とも。南北朝後期~室町初期の室町幕府にかかわる記録。足利義満・同義持・同義量(よしかず)3代の記録を意味するが,別の2書を合わせたか。前半部は1367~81年(貞治6・正平22~永徳元・弘和元)。幕府の法令や公式行事・人事異動を中心に,世事も伝える編纂物。記事が簡略なため解釈が難しいが,他に類例がなく,この時期の幕府を研究するうえで基本となる。後半部は1421~25年(応永28~32)。筆者は伊勢貞弥か。将軍などの移徙(わたまし)の記事が中心で,供奉人の交名(きょうみょう)も多く引用され,奉公衆などの研究に欠かせない重要史料。「群書類従」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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