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回遊式庭園(かいゆうしきていえん)

江戸初期に完成した庭園の様式。一巡することによって庭園の鑑賞と利用がまっとうされるよう意図的に構成された庭。典型的なかたちは池の周辺にいくつかの庭園建築を配置し,それらを有機的に結ぶ園路を巡らし,築山(つきやま)や野筋(のすじ)・洲浜(すはま)など移り変わる景色を歩きながら鑑賞できる。伝統的な築山泉水庭に茶庭の要素をくみいれ,枯山水(かれさんすい)的な部分もとりいれ,それまでの日本庭園の様式を集大成したものといえる。桂離宮を初例とし,諸大名の江戸や国元の庭園にきそって採用された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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