海南学派(かいなんがくは)
南学派とも。戦国末~江戸前期に土佐に興った儒学の一派。派祖の南村梅軒(ばいけん)は,儒・禅一致の立場から朱子の「四書集注(しっちゅう)」にもとづいて儒学を講じたというが確証はない。この学統から忍性・如淵・天質など,儒学を得意とする禅僧が現れ,天質の弟子が当派の実質的な派祖となる谷時中(じちゅう)である。時中の門からは高知藩政で活躍した野中兼山(けんざん)や小倉三省(さんせい)が出,現実の政治と結びつく実践的な儒学を形成した。ほかに崎門(きもん)学派の祖となる山崎闇斎がいる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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