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快慶(かいけい)

生没年不詳。鎌倉前期の仏師。康慶の弟子。運慶とほぼ同時期に活躍し,鎌倉彫刻の基礎を築いた。重源(ちょうげん)の阿弥陀信仰に大きな影響をうけ,安阿弥陀仏と号した。重源のほか,明恵(みょうえ)や貞慶(じょうけい),法然の浄土宗教団,さらに藤原通憲の一族の造像にたずさわるなど幅広く活動。1203年(建仁3)の東大寺総供養に際し法橋(ほっきょう),08~10年(承元2~4)の間に法眼(ほうげん)位に昇った。優美で親しみやすい仏像様式を創出し,作風は安阿弥様(あんなみよう)とよばれた。とくに数多く造立した3尺の阿弥陀如来立像はその特色をよく示し,後世に大きな影響を与えた。作例は,1195年(建久6)頃の兵庫県小野市の浄土寺阿弥陀三尊像(国宝)をはじめ37件が確認されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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